日々バナーやLPを制作している中で、どんなフォントが良いのか考える機会が沢山あります。
トンマナや世界観に合ったフォントを選ぶことで、理解しやすさや視認性UPにつながっていきます。
この記事では、数あるフォントの中でも普段仕事でよく使用しているお気に入りで使いやすいフォントを紹介します🌷
万能ゴシックフォント5選
ゴシック体は文字の太さや線幅が均一でパーツひとつひとつがはっきりしているため、小さい文字でも遠くからでも見やすくとても重宝しています。
また、漢字など線画の多い文字でもつぶれにくいフォントが多いです。
ヒラギノ角ゴ


ヒラギノ角ゴは明朝体ほどかっちりしすぎず、丸ゴシックよりもフォーマル感を保てるため、幅広いデザインに対応できます。
ウェイト(書体の太さ)が幅広いため、見出しなら太め(W6〜W8)、本文なら細め(W3〜W4)といった使い分けがしやすいのが特徴です。
游ゴシック体 Pr6N
游ゴシックは線がやや細く、すっきりとした字形でミニマルな印象があります。
英数字がスマートで、日英混在でも自然に使うことができるのもありがたいポイントです。
ヒラギノ角ゴと比べると、游ゴシックはやや軽やかでシャープな印象を持たせたいとき使っています。
源ノ角ゴシック(Noto Sans JP)

源ノ角ゴシックは、AdobeとGoogleが共同開発した高品質なオープンソースのゴシック体で、実はNoto Sans JPと全く同じフォントだそうです。(お恥ずかしながら最近知りました笑)
オープンソース(SIL Open Font License)なので、印刷物・Web・アプリ・動画など幅広く無料で使えるのが嬉しいポイント。
ExtraLightからHeavyまで7種類以上の太さがあるので、見出しから本文まで幅広く使うことができます。
FOT-筑紫A丸ゴシック Std
FOT-筑紫A丸ゴシックは、フォントワークスが提供する「筑紫書体シリーズ」のひとつで、やわらかく上品な丸ゴシック体です。
丸ゴシックでありながら大人っぽく、子供っぽさや安っぽさを感じさせない造形をしているため、「やさしさ+上品さ」でブランド価値を高められるフォントです。
女性向けのLPやバナーで柔らかい印象を持たせたい時に使用することが多いですね。
柔らかい表現に合わせやすい明朝フォント4選
明朝フォントは縦画が太く、横画が細いコントラストがあり、太細の強弱が文字にリズム感を感じられるフォントです。
横線の端や交差部分に小さな三角形やハネのような装飾が付き、これにより文字の輪郭が美しく引き締まるため、上品で格調高い印象を持たせられます。
上品さや高級感を持たせたいときや綺麗目な女性向けのLP作成時トンマナに合わせやすいです。
しっぽり明朝
しっぽり明朝は、明朝体の品格を保ちながら、やさしく柔らかい空気感を加えられる万能フォントです。
一般的な明朝体より線のコントラストが控えめで安定感があるため、一般的な明朝体よりも柔らかく、やさしい印象を持たせたいときに向いています。
個人的に明朝体の中で1番使用頻度が高いフォントです。
FOT-筑紫Aオールド明朝 Pr6N
FOT-筑紫Aオールド明朝は、特にクラシックな雰囲気と品格を持った明朝体で、ハライやハネに自然な筆感があり、温かみと深みを感じさせるフォントです。
他の明朝体よりも繊細な美しさがあり、文章全体に「詩的」なニュアンスを与えることができます。
02うつくし明朝体
うつくし明朝体は、明朝体の中でも特に女性らしさ・優雅さ・やわらかさを強く感じさせるフォントです。
「明朝体の上品さ+繊細なデザイン性」を両立したフォントで、このフォントを使うと一気に世界観を作り出すことができます。
業務では特に女性向けLPを作成する際、繊細・可憐さを演出するのに大変重宝しています。
砧 丸明Shinano StdN

砧 丸明Shinanoは、書籍や広告デザインの世界でも評価が高い丸みを帯びた明朝体で、明朝体の上品さと丸ゴシックのやわらかさを融合した独特な書体です。
丸ゴシックでは出しにくい高級感、明朝体では出しにくい親しみやすさを両立しており、他フォントにはない柔らかな表現で印象に残すことができます。
少し味を出したい時に使えるデザインフォント4選
デザインフォントは、1つの書体だけで「和風」「レトロ」「未来的」などの雰囲気を決定づけられるため、見た目の印象や世界観を強く演出したいときに使用すると効果的です。
ADSしおかぜ

ADSしおかぜは、「波の音」「風の音」「潮の香り」「波打ち際の自然の風」といった、海辺の情景を思い起こさせるデザインが特徴的なフォントです。
世界観を一瞬で伝えるための、文字というよりデザイン要素が強いため、短めのキャッチコピーやタイトルに使用することが多いです。
ABキリギリス

ABキリギリスは、切り文字や手描き感のある自由な形状をしており、不揃いな線と曲線によって、イラスト的な温かさと表現力を持たせた書体です。
特にポップなジャンル(お菓子、飲料、子ども向け)との相性が◎。
ただし、収録字数が少ない点には要注意です。私も実際に非対応の漢字があることに気づき、使用を断念した経験があります…。
用途に合わせて、他のフォントと組み合わせて使うとバランスよく仕上がります。
解星デコール(Kaisei Decol)

解星デコールは、各文字の払い・ハネに丸いドット(星)がついており、明朝体のエレガントさに遊び心が加えられたフォントです。
「かわいさ」と「上品さ」が絶妙に融合しており、優しい雰囲気を持たせたい女性向けコンテンツに使わせていただいます。
みぞれ墨東
みぞれ墨東は、潤いのあるやわらかな線や丸みのある交点が印象的なデザインフォントです。
雰囲気重視の見出しはもちろん、小さな文字でも言葉の柔らかさを失わずに伝えることができます。
数字がきれいなフォント3選
バナーやLPを作成する際、値段や日付などの数字を使用する場面があります。
サービスにおいて大切な情報を扱う部分なため、よりクリーンかつ明確に読めるよう心がけてフォント選びをしています。
ゴシック体や明朝体と組み合わせやすく数字が美しく見えるフォントを紹介します。
DIN 2014


DIN 2014は、幾何学的なフォルムと優れた可読性のある英数字対応のフォントです。
街中で見かける広告でもよく見ると金額部分などに使われており、あのユニクロのロゴにも採用されています。
ゴシック体メインの広告に合わせやすく、数字を多用するバナーやLP制作においても非常に重宝しています。
Futura


Futuraは、円・三角・四角といった幾何学形状をベースに設計されており、数字も非常に端正で均整の取れたフォルムが特徴的なフォントです。
DIN 2014と同様にゴシック体と合わせやすいフォントですが、Futuraの方が硬質・モダンな印象が強いです。
シンプルかつ計算された形状が魅力的で、洗練された世界観を演出するのにぴったりなフォントなので、英数字フォントの中でも個人的にとても愛用しています。
しっぽり明朝
先ほどの明朝体でも紹介したしっぽり明朝ですが、数字においてもとても優れています。
通常の明朝数字は硬質でフォーマルですが、しっぽり明朝の数字は「少し丸み」「余裕のあるプロポーション」があるため、優しく温かい雰囲気を出すことができます。
他の明朝体のフォントとも合わせやすく、数字だけでも使用することが多々あります。
まとめ
数あるフォントの中から、普段仕事でよく使用しているお気に入りで使いやすいフォントを紹介しました。
トンマナを崩さないフォント選びは、クオリティの高いデザインを作成する上で非常に重要です。
このようなトンマナの時はこのフォントをおいてみよう!と自分の中で引き出しを持っておくとフォント選びの時短にもつながるので、ぜひ雰囲気や世界観に合わせてフォントのマイルールを見つけて制作に役立ててください!